JAL破綻。次は日本破綻。

 JALが破綻した。株券は紙くずになるそうな。
 JALの株価を見てみると2008年までは200円台を維持していたが、その後徐々に低下し、昨年の米国バブル崩壊で100円近くまで下落した。JAL破綻がニュースになり始めた今年になって株価急落。現在は1〜3円という始末。だれもここまでは考えていなかったのだろう。日本航空は半分、日本政府の飛行機会社だと考えていたから。なぜこんな事になったのか

 JALの年金が高いと槍玉に上がっていたが、JALの職員だけが悪いのか。
 よってたかって地方の利益誘導にJALを食い物にした自民党国会議員の責任を追及しなくて良いのか。
 JAL職員の年金を下げるのなら、自民党国会議員の年金も下げるべきである。

 潰れると考えてもいなかったJALがある日突然といって良いほど急に潰れた他にもこのような危険性を内在した組織は存在するのではないか。
 私は日本が最も危険だと考えている。

 数日前の新聞に国の借金が2010年度末に973兆円になると書いてあった。赤ちゃんも含めた国民一人当たりの借金は763万円だそうである。
 これは国だけの話である。地方の借金も含めると既にとんでもないことになっている。しかし、これをとんでもないことだと誰も認識していない。日本が潰れるようなことは絶対にないと根拠もなく思い込んでいる。いい加減なマスコミもほとんどこの問題を取り上げない。

 小渕首相と経済企画庁長官であった堺屋太一は、不況下の2000年頃、どんどん赤字国債を発行した。その時、彼らは何と言ったか。不況を脱出して、景気が回復したら税収が上がるから大丈夫と何度も言った。ツケは全て将来に回すといういい加減極まりない政策であったことは明白である。

 この反省もなく、竹中平蔵なんかは、まだ国債を増発しろと言っている。国民資産が1400兆円あるから大丈夫という。しかし、もう日本に1000兆円を越す借金を返すだけの力が無いことは明白である。この借金を返す唯一の方法はハイパーインフレのみである。太平洋戦争で日本は赤字国債を大増発して借金大国になった。そしてどうなったか。戦後のインフレで庶民の貯蓄は全て紙くずになった。借金も紙くず同然の低価値になるが、国民の資産も紙くずの価値になるのである。

 自民党のようないい加減政党を支持したのは国民であるから、最終的にはその責任は国民が背負わねばならない
 国民が責任を負うのは当然であるが、これを将来の若い世代に積み残すことに問題がある。

 昔、役所や会社では定年退職の1ヶ月前に昇格する事があったように記憶している。年金対策である。現在の年金は払った額に応じて支払われる報酬比例部分があるが、昔は退職時の給料に応じて年金額が決まったために退職前に給料を上げてやろうという配慮である。JALの年金を切り下げるなら、こんな出鱈目な制度で甘い汁を吸い続けている老人の年金も見直すべきである。

 今の若い者、今から生まれてくる赤ちゃんに寄ってたかって借金を押し付けて、自分達だけが甘い汁を吸うこれが現代の政治家、老人、大人の姿なのである。若者は立ち上がるべきである

 自民党政権は、理念のないツケ先送りの政治を行った。
 民主党は、日本が一時期混乱しても、日本の進むべき長期展望を示すべきである。しかし、鳩山と小沢では無理か。

(2010年1月31日 記)

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